月と太陽の伝説~奄美大島の昔話。別の月と太陽の物語もご紹介!

スポンサーリンク

この記事では昔話「月と太陽の伝説」についてお届けさせていただきます。

この「月と太陽の伝説」は、奄美大島に古くから伝わる有名な伝説・昔話で、近年、女優の綾瀬はるかさん主演のTBS系列のドラマ「天国と地獄-サイコな2人-」のモチーフ・モデルになったことでも注目されるようになりました。

(「天国と地獄-サイコな2人-」については>>天国と地獄-サイコな2人のあらすじ

では、早速、昔話「月と太陽の伝説」についてお届けさせていただきたいと思います。

また別の月と太陽にまつわる昔話についてもご紹介させていただきます。

どうぞ!

※話題のおすすめ記事はコチラ!

>>「天国と地獄-サイコな2人- 最終回ネタバレ&あらすじ!彩子・陽斗は元に戻るか?

>>「おもしろ記事一覧

昔話「月と太陽の伝説」のあらすじ

「月と太陽の伝説」は昔むかしのその昔から、喜界島(きかいじま)※に伝わってきた昔話です。

(※喜界島(きかいじま)=鹿児島市と沖縄本島の間で連なっている奄美群島の内、最も北東部にある島)

では早速、その物語をご紹介いたします。

どうぞ。

~「月と太陽の伝説」~

昼の日中帯に空高く昇って、空を照らしている太陽。

しかしそんな太陽は、ほんとうは夜の月であるべきで、反対に夜の闇を照らしている月は、昼間の太陽であるべきでした。

なぜそのようなことが言えるのかというと、実はこのようなことがあったのです。

それはある夜の出来事でした。

その夜、太陽と月は寝る前に次のような約束をしていました。

今宵、太陽か月のどちらかのお腹の上に「シヤカナローの花」※が咲いたら、咲いた方が昼の太陽になる。

一方の咲さかなかった方は夜の月になる。

このように約束をしていました。

(※シヤカナローの花=物語上の架空の花)

この夜、例の「シヤカナローの花」は月のお腹の上に咲いたのです。

その時、太陽は月よりも先に目が覚めました。

そして「シヤカナローの花」が月のお腹の上に咲いているのを見た太陽。

そんな太陽は、自分が「昼の太陽」になりたかったので、月に気づかれないようにこっそりと自分のお腹の上にこの花を植え替えたのです。

それからは太陽が昼に、そして月は夜に出ることになりました。

ところが、太陽はしてはいけないことをしてしまったので、今では誰もまともに直視することができない姿になってしまいました。

そして一方の月は、誰もがいつまでもずっとその姿を見ていられる美しい姿をしているのです。

(参照文献「鹿児島県大島郡喜界町~『鹿児島県喜界島昔話集』)

・・・

以上となります。

※「月と太陽の伝説」がモチーフになった綾瀬はるかさん主演のドラマ「天国と地獄-サイコな2人-」については>>天国と地獄-サイコな2人のあらすじ

別の月と太陽の物語。No.1

月と太陽にまつわる物語で、台湾に伝わっている昔話もありますのでご紹介いたします。

この物語では、なんと太陽が2つも出てきます。

ではご覧ください。

~2つの太陽~

昔むかしのその昔、太陽は2つありました。

これら2つの太陽は、それぞれ昼と夜を交代しながらのぼって空を照らしていたのですが、ずっと照らされた川は干上がり、作物は育たなくなりました。

この状況に困った人たちは、2つある太陽の内、1つの太陽を射落とすことにしました。

その結果、射られた方の太陽からは血が飛び散ったのです。

その飛び散った血が星たちにかかりました。

こうして血を失くした太陽は白くなり月になったのです。

~完~

いかがでしたか?

もしかしたらその昔、台湾で何度か雨が降らない干ばつがあって、その体験からこのような物語ができたのかもしれませんね。

そして夜空を照らす月に必死に恵みの雨を祈っていたのかもしれませんね。

(参照先「昔むかし、月は太陽だった?..」https://tenki.jp/suppl/okuyuki/2015/09/14/6591.html)

別の月と太陽の物語。No.2

もうひとつの月と太陽にまつわる物語をご紹介いたします。

こちらの物語は少しハラハラドキドキしますよ。

ではどうぞ。

~お日さまとお月さま~

むかしむかしあるところに母親と2人の幼い兄と妹がいました。

その母親は毎日働きに出かけていたので、幼い兄と妹は、母親の帰りを家で待っていました。

ある日、いつものように子供たちが母親の帰りを待っていると、家の外から声が聞こえてきました。

「子供たちや~お母さんが帰ってきたよ~」と。

その声を聞いた子供たちは、母親が帰ってきたと思って喜んで扉を開けたのですが、なんとそこには母親ではなくて大きなトラがいたのです!

このトラに驚いた子供たちは、家の裏口から外に逃げました。

そして家の裏にある大きな木によじ登ったのです。

子供たちを追いかけてきたトラがたずねました。

「お前たち、いったいどうやってそこまで登ったんだ?」と。

すると兄は「木にごま油を塗って登ったんだよ」
とウソを言ったのです。

それを聞いたトラは早速、木にごま油を塗ったのですがすべって登ることができませんでした。

トラは再度、子供たちにどのように登ったのかを聞きました。

すると今度は妹が「菜種油を木に塗ってから登ったんだよ」と答えたのです。

それを聞いたトラは、次菜種油を木に塗って登ろうとしましたが、やはりすべって登れません。

妹は、そんなトラを木の上で見ながら笑っていました。

妹は笑いながらこう言ったのです。

「トラってほんとにおかしいわね」

「オノをついて木を登ったのが分わからないなんて」

妹はつい本当のことを言ってしまったのです!

それを聞いたトラは今度はオノをついて木を登り始めます。

その光景を見た子供たちは、怖くなって天の神様に助けを祈ったのです。

するとなんと天から綱がおりてきました!

子供たちはおりてきたその綱を手に取り、そのまま天へと登っていきました。

それを見たトラも綱につかまります。

しかし、綱が途中で切れてしまってトラはそのままとうもろこし畑に落ちてしまったのです。

一方の子供たちは、無事に天に登ることができました。

天に登った兄妹は、兄は太陽に、そして妹は月になりました。

月になった妹は、しばらくすると夜に一人でいるのがさみしくなってきました。

そこで兄と代わってもらうことにしました。

こうして妹が太陽になり、そして兄が月になったのです。

太陽になった妹は、今度はお昼の明るいときにみんなに見られるのが恥ずかしく感じました。

そこで、太陽の妹はギラギラとまぶしく強い光をはなってみんなに見られないようにしたので、太陽は今のようにまぶしくなったのです。

~完~

(参照文献「昔話 童話童謡の王国」より(http://www.douwa-douyou.jp/contents/html/douwastory/douwastory2_15.shtml))

いかがでしたでしょうか?

兄と妹であれば、イメージ的に力強く輝いている太陽が兄で、やさしく夜空を照らしている月が妹ですね。

最初はそうでしたが寂しさのあまり、妹が太陽になり、兄が太陽になりました。

そして妹が恥ずかしさのあまり、見られたくないからギラギラ輝くわけですね(笑)

確かに昼間の太陽は直視できません(爆)

なんとなくほのぼのした月と太陽の物語だと思いました。

まとめ:月と太陽の伝説~奄美大島の伝説。別の月と太陽の物語もご紹介!

奄美大島に伝わる「月と太陽の伝説」、そして台湾の「2つの太陽」、そして「お日さまとお月さま」の物語について紹介させていただきました。

いかがでしたでしょうか?

太陽と月にまつわる伝説や物語は、世界中にあって語り継がれていますが、物語によって太陽と月がいろんな顔を持つので、このように比較しながら読んでみるのもおもしろいですね。

太陽と月にまつわる物語はまだ他にもあると思いますのでぜひこの機会にググってみてください(笑)

ここまでおつきあい頂きましてありがとうございました(*^_^*)

※話題のおすすめ記事はコチラ!
>>「天国と地獄-サイコな2人- 最終回ネタバレ&あらすじ!彩子・陽斗は元に戻るか?

>>「おもしろ記事一覧

※これやばくね?な記事が盛りだくさん!
コチラをクリック >>>「おもしろ記事一覧」