ゴールデンカムイのネタバレ最新198話&感想!陰謀と誘拐される鯉登!
子供の頃の音之進は鶴見中尉に兄のことを語ります。
父や兄のことを気に病む音之進に、鶴見中尉は救いの言葉を投げかけます。
そして、二年後、いつものように三輪車で街を行く音之進でしたが、ロシア人の男に誘拐されてしまいます。
果たして、音之進は助かるのか?
では早速見ていきましょう…
・・・
今回の記事ではゴールデンカムイの第198話のネタバレと感想をお届けいたします。
(5月9日発売のヤングジャンプ23号掲載)
では、早速見ていくことにしましょう!
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「197話:ついに尾形が目覚める?!」
鯉登は、自分は一家の落ちこぼれだ、兄の代わりにはなれないと沈む。
そんな鯉登に、鶴見中尉は溜まっているものは吐き出したほうがいいと言った。
「君が父上のためにいなくなった兄上の穴を埋める義務はないと思うがね」
鯉登は言葉に詰まった。
鯉登は兄のことを話し出した。
鯉登の兄であった平之丞は、鯉登が8歳のとき日清戦争の黄海海戦で亡くなった。
平之丞は「松島」に乗っていたが、清国の砲弾で57名が死んだのだ。
鯉登の父は、「松島」が大破するのをじっと見ていた。
それ以来、父は鯉登を叱るどころか、笑った顔も見せたことはないという。
鯉登は父の見た光景がどんなだったか、そして、兄の惨たらしい死に様を何度も想像した。
次第に、鯉登は船に長時間乗っていると、兄のことを考えてしまい、ひどく酔うようになった。
一日しか船に乗れないものが、立派な海軍将校になれるはずがない。
鯉登は父の仕事の関係で函館に住処を移すことを話した。
鶴見中尉はその話を聞いて、函館は桜島と少し風景が似ていると言った。
月寒は北海道にあると鶴見中尉は言った。
鶴見中尉は三輪車で乗せていってもらった礼を言う。
「うふふ…また会えますかねぇ?」
哀し気な表情で笑う鯉登に、鶴見中尉は言った。
「また偶然会えたのならお互い友人になれという天の声に従おうではないか」
時は流れ、舞台は函館に移る。
鯉登は16歳になっていた。
三輪車に乗る鯉登の姿を見て、人々は噂をする。
その時、鯉登の車の前に、馬に乗った男が飛び出してきた。
思わず邪魔だと怒鳴る鯉登。
しかし、次の瞬間、鯉登は頭に布を被せられ、馬車に押し込まれてしまった。
それから4日後、函館の鯉登邸では、息子が誘拐され、不穏な空気が漂っていた。
この事件のために、陸軍から切れ者でロシア語に堪能な将校が招聘されるらしい。
そこに鶴見中尉が現れた。
鶴見中尉はカーテンを閉めさせると、誘拐された音之進の奪還作戦を立て始めた。
音之進の三輪車が見つかったのはロシア領事館の敷地内だった。
ロシア領事館は夏場は無人で、人の気配はなかったという。
当然、そこには音之進はいないだろうと踏む鶴見中尉。
「目的はお金なのでしょうか?」
鯉登の母が心配そうに言った。
しかし、単なるお金持ちの子供ならこの街にたくさんいる。
鶴見中尉は鯉登親子に告げた。
「ロシアが誘拐に関与しているならば…事態はかなり深刻でしょう」
音之進は後ろ手に縛られていた。
顔を布で覆い隠した男が何かを言い、水を飲ませた。
それがロシア語であることは分かった。
音之進は日本語で話しかけてみたが、ロシア語で怒鳴られてしまった。
その当時、ロシアの南下などきな臭い雰囲気が漂っていた。
自分の父が「大湊水雷団」の監督であることと関係しているのではないかと察した音之進。
「父上はオイのためにロシアの言いなりになることは絶対に無い」
ロシアのウラジオストク艦隊が津軽海峡を抜けて太平洋に抜ける際、「大湊水雷団」と「函館要塞」は目の上のたんこぶだ。
そして、函館港には大湊に配備予定の水雷艇も係留されているところであった。
「誘拐犯がロシアならばそれらを破壊させて一時的に無力化するのが目的になるかと予想されます…」
とっくに犯人から脅迫がきてもおかしくないが今のところ何ら音沙汰はない。
鶴見中尉は何かを思案した後、ひとまずロシア領事館に行ってみることにした。
領事館には、確かに三輪車が残されていた。
ジリリン、ジリリン――
その時、領事館の中から電話のベルの音が聴こえた。
鯉登少将が慌てて向かおうとしたが、鶴見中尉はそれを止めた。
犯人からかもしれないと切羽詰まる鯉登少将。
しかし、鶴見中尉は鳴る頃合いが良すぎることから、ロシア領事館が監視されている可能性に気付き、ここは一旦帰ることを提案した。
「常に先の先を読んで行動しなければいけません」
「手順を間違えればこちらの詰みです」
ロシア領事館が見える範囲で、犯人の潜伏先に適した箇所を予想すると50件以上ある。
鶴見中尉はそれらの場所を部下に偵察をさせている。
鶴見中尉の作戦はこうだ。
準備が整ったら、もう一度ロシア領事館へ行き、電話がかかってきたら音之進の無事を確認し、交換手に番号を聞き、現場を特定する。
彼らはロシア領事館へ行くと電話を見付けた。
もう夜遅く、電話交換手は終了しているため、明かりをつけてこちらが中にいることを知らせることにした。
椅子に座った鯉登少将は話し出した。
犯人たちの要求が大湊水雷団は函館要塞の無力化だとして、それに従えばロシア艦隊は攻め込んでくるだろう。
自分の息子のために数多の国民が犠牲になる。
「音之進には死んでもらうしかなか」
鯉登少将は重苦しい様子でそう言った。
拘束されている音之進に男が何かを差し出した。
音之進は差し出されたものを口に入れた。
――ん?これは…
それは二年前に食べた月寒あんぱんの味だった。
・・
第198話は以上となります。
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「ゴールデンカムイ」第198話の感想
キレイな目をした兄と違い、鯉登少尉は暗い目をしていることが気になっていましたが、今回、その原因が明かされました。
鯉登は兄の代わりになれない自分と、兄の死に様を何度も反芻するうちに船に乗れなくなってしまったことを気に病んでいました。
戦争で家族を失い、残された家族の苦しみですね。
変わってしまった父のため、兄の代わりになって穴を埋めようとした鯉登の懸命さを感じました。
懸命に生きている人にとって、その懸命さは自らを縛ってしまうものでもあります。
自分がなんとかしなければと思っていた鯉登にとって、鶴見中尉の言葉は己を縛っていた縄を解いてくれるものだったのでしょう。
鶴見中尉は相手の欲しい言葉を知っていて、それを伝えてしまうところが魅力であり、恐ろしいところでもあります。
それができるのは、鶴見中尉自身色んな経験をして、思うところがあった故なのかなと思います。
さて、次回は誘拐された鯉登の奪還となりそうですが、どうなるでしょうか。
それでは、感想はここまでです。
お疲れ様でした。
・・・
※次の第199話はコチラ!
「第199話:息子の決意と父親の思い」
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以上で「ゴールデンカムイ」第198話のネタバレと感想について終わらせていただきます。
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ここまでおつきあい頂きましてありがとうございました(*^_^*)
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※第198話について予測・考察していた前バージョンです。ご参考までに!
~バージョン1 鯉登の過去とは?!~
亜港の病院にて治療を受けた尾形。
治療に当たった医者は明日の朝まで持たないと杉元らに告げます。
杉元は何とか助けて欲しいともう一度医者と話に行きますが、そこには倒れた医者と空っぽのベッドしかなく、尾形の姿はありませんでした。
急ぎ、探しに行く杉元・アシリパら、一方鯉登は倒れた医者に駆け寄ります。
鯉登がふとドアの方を見るとそこには看護師にはさみを突き付けた尾形がいました。
銃を構える鯉登でしたが、看護師の命を引き換えに命令された医者に殴り倒され尾形に銃を奪われてしまいました。
銃をこめかみに突き付けられ、死を前にした鯉登は鶴見中尉と出会った日のことを思い浮かべるのでした。
・・・
尾形は目覚め、脱走の機会を伺っていたようです。
医者の診断の脈拍や血圧が弱く明日まで持たない、というのは尾形が偽装した結果なのでしょう。
一先ず、治療の後に逃げることにしてくれてよかったです。
しかし、この脱走が成功すれば尾形は病院から脱走するのはこれで二回目ということになりますね。
鯉登に尾形が吐き捨てる「ボンボンが」というセリフは自身の出自からくる一言に感じられ、彼の幼少期やその出自が未だに彼に影を落としていることをうかがえます。
一方で、鯉登は皆に揶揄されるようにこれまで作中でもずっと箱入りの世間知らずで金持ちで、我儘でという「ボンボン」然とした姿を描かれていました。
しかしながら今回は鯉登の過去から「ボンボン」なりの苦悩が見えてきました。
14歳の鯉登は、小学校の校庭らしきところでミニバイクのようなものを乗り回しています。
小学校の教室に大勢の子供がいるところを見ると鯉登も学校に入っているのであれば、授業に参加している時間帯なのではないでしょうか。
鶴見中尉の頭が無事なことから日露戦争前の出来事だと分かるため、この時代の学校制度に関して少し調べてみました。
鯉登は「ボンボン」であることから、進学していると思われ、14歳だと師範学校もしくは中学校に在籍している可能性が高いです。
そんな学校にいるべき時間帯に自分が既に卒業しているだろう小学校で子供の注目を集めたいかのように物珍しいものを乗り回している鯉登ですが、その表情は全く楽しそうには見えません。
このシーンから鯉登が学校に行かず、遊びまわっているも寂しく、かといって学校に行っていないせいか、他に理由があるのか同年代の友人もいなかったのではと推測できます。
わざわざ小学校の校庭を乗り回していたのは子供たちの興味をひいて近寄ってきてほしかったのではないかと思えてなりません。
鶴見に勝手にミニバイクのような物を乗り回して叱られないのか聞かれても「叱られない」と答える鯉登の表情はどこか寂しそうに見えました。
学校をサボるのも、ミニバイクを勝手に乗り回すのも叱られない、本当は叱ってほしいのにというような表情にも見えました。
死んだお兄さんではなく、自分が死ねばよかった、という鯉登は今のように感情を豊かに表現することもなく、凪いだように静かな少年でした。
鯉登を感情豊かに変えたのは間違いなく、鶴見でしょう。
二人の過去の会話はどんなものだったのでしょうか。
次週もお楽しみに!
・・
以上です。
~バージョン2 尾形の告白、鶴見中尉の思惑~
病院に運ばれた尾形の手術が無事に終わります。
目を覚ました尾形に猛然と問い質す杉元。
「何でウィクルを撃ち殺したんだ!」
尾形の胸倉を掴む杉元を制止する白石と、怒りの形相で聞いている鯉登。
尾形は、徐に語り出します。
「すべては土方歳三の考えによるものだ」
「俺はただ人を殺せればそれでいい・・・」
そこへ谷垣が必死の形相で病室に飛び込んできます。
すぐそこまでロシアの軍人が迫っていました。
第七師団の療養地である登別温泉に到着する鶴見中尉一行。
そこで菊田特務総長から都丹庵士の刺青人皮を受け取ります。
鶴見中尉は満足そうに言い放ちます。
「これでやっと準備が揃った・・・」
「あとはあのウィルクの娘(アシリパ)に謎を解いてもらうことにしよう」
新たな展開が始まる予感です。
・・・
尾形の手術が無事に終わりました。
目を覚ます尾形の前には杉元がいました。
杉元は猛然と尾形に問い質します。
「何でウィルクを撃ち殺したんだ!」
「キロランケの指示でやったのか?」
尾形は無言で目を背けます。
尾形の右目には大きな縫い傷が残っています。
杉元は尾形の胸倉を掴んで叫び出します。
「お前がアイヌの隠し金塊目当てでウィルクを殺したとは思えない!」
「誰の差し金だ!」
「俺を殺そうとしたのは口封じか?」
その時、隣で座って聞いていた白石が杉元を必死に制止しながら言いました。
「おいおい、それ以上やると死んでしまうぜ!」
「せっかく、病院まで連れて来て、手術まで受けさせたのに・・・」
隣のベッドで眠っている月島の様子を見ていた鯉登も、怒りの形相で見守っています。
冷静さを取り戻した杉元は、再び椅子に座りなおして尾形の顔を見つめ直します。
ついに観念した尾形は、消え入りそうな声で話し始めます。
「すべては土方歳三の考えによるものだ・・・」
「あのキロランケも賛同していた・・・」
「俺はただ・・・人を殺せればそれでいい・・・」
そう言って尾形は、アシリパに射貫かれた右目を摩りながら窓の外へ目を向けます。
杉元は、ある程度想定していたとおりの返答に、苦渋の形相をしながら俯きます。
白石は、キロちゃんは真面目すぎる男だったことを思い返しています。
鯉登は、大事な部下である月島に重傷を負わせたキロランケのことを思い出していました。
そこへ谷垣が病室へ慌てて入って来て叫びながら言います。
「ロシアの軍人がここへ向かっている!」
「あのロシア人の医者が通報したんだ」
「早く逃げないと殺されるぞ!」
隣の部屋で眠っていたアシリパを起こした杉元らは、まだ完治していない尾形と月島を連れ出して業院から逃げるのでした。
場面は替わって湯けむりの登別温泉。
第七師団の保養所である登別温泉に到着した鶴見中尉一行。
早速、様々な泉質のある温泉に浸かりまがら、これまでの旅の疲れを癒す鶴見中尉。
「これは気持ちいい」
「身体の芯まで温まるねぇ」
「そうは思わないか?」
そう言って、隣で一緒に浸かっている菊田特務総長へ問いかけます。
「はい、ごもっともでございます」
菊田特務曹長は鶴見中尉の顔を見ながら殊勝に答えます。
鶴見中尉は、すでに菊田特務曹長より都丹庵士の刺青人皮を受け取っていました。
都丹の追走劇で有古一等卒の活躍についても聞いていました。
湯壺から半身になった鶴見中尉は、菊田特務総長に向かって尋ねます。
「有古一等卒は使えそうか?」
菊田特務曹長は、徐に湯壺から出ながら鶴見中尉に向かってキッパリと言い切ります。
「あのアイヌ人は必ずお役に立ちます」
「私も必ず鶴見中尉殿のお役に立ってみせます」
鶴見中尉は、ニヤッと笑いながら月夜を見上げて呟きます。
「これでやっと準備が揃った・・・」
「あとはあのウィルクの娘(アシリパ)に謎を解いてもらうことにしよう」
「脳みそ欠け友達にも会えそうだ!」
そう言った鶴見中尉の額からは“白い汁”が滴り落ちているのでした。
・・
以上です。
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ここまでおつきあい頂きましてありがとうございました(*^_^*)
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